塗料のうすめ方

塗料のうすめ方について

ホームセンターで売られているような塗料(ペンキ)は、フタを開けたらそのまま塗れるイメージがありますよね。
しかし実際は、塗料は保管や輸送に適したやや粘度の高い状態で販売されています。

そのため、気温の高い夏場や風の強い屋外など塗装条件によっては、原液のままでは乾燥が早すぎて上手く塗れないことがあります。

そんな時は、塗料を少しうすめて滑らかな状態にしてから使います。
また「エイジング塗装」など特殊な塗り方によっては、塗料をシャバシャバな状態になるまでうすめて使うこともあります。

こちらのページでは、意外と奥の深い塗料のうすめ方について詳しく解説いたします。

うすめ液・うすめ率とは?

うすめ液とは

うすめ液とは、塗料をうすめるために使用する液体のことです。
当ショップで販売している塗料はほぼ全て水性塗料で、うすめ液は「水」です。これはご家庭の水道水でも、精製水でもどちらも使用可能です。

ラベル描かれたうすめ率

また、塗料の缶やラベルを見ていただくと「うすめ率」や「希釈率」といった言葉が書かれていることがあります。
こちらは、塗料の量に対して入れてもよいうすめ率の量の目安を表しています。

ちなみに、塗料はうすめすぎても以下のようなトラブルが発生する恐れがあります。

  • 塗料が垂れて塗りづらくなる
  • 色が分離してムラっぽく仕上がる
  • つるつるとした面に塗ったら塗料が表面張力で弾かれて綺麗に塗れない
  • 本来の性能(防カビ性等)が充分に発揮できない

そのため、基本的には塗料のうすめ率の範囲を守って、塗料を丁度いい粘度にして使いましょう。

うすめ液はどれぐらい入れる?量の測り方

ここでは、塗料の重さ(kgやg)から必要なうすめ液の量を計算する方法をご紹介します。

小分け容器の重さを量る

塗装をする際には、今から使う分だけ都度小分け容器に出して作業します。まずは、この小分け容器の重さを測っておきます。

小分け容器に塗料を出して重さを量る

小分け容器に塗料を出して重さを量ります。そして、量った重さから小分け容器の重さを差し引きして、塗料の重さを計算します。

うすめ液の量を計算する

塗料の量とうすめ率から、必要なうすめ液の量を計算します。
例えば、【塗料3kg】を【うすめ率10%】でうすめたい場合、3kg×0.1=0.3kg(300g)のうすめ液が必要です。

正直に申し上げますと、うすめ率は幅がありますので厳密に量りとる必要はありません。少量ずつうすめ液を足して、塗りやすさを確かめながら塗装しましょう。

刷毛(ハケ)やローラーで塗る場合のうすめ方

うすめて塗った場合とうすめずに塗った場合の違い比較

刷毛やローラーを使って塗る場合、当店の水性塗料は原液のままでも使用できますが、うすめてから使うと塗り跡が残りにくく綺麗に仕上がります。うすめ率の目安は【0-10%】です。

塗料をかき混ぜる

まずは、塗料をよくかき混ぜます。

塗料を容器から出す

塗るのに必要な量を小分け容器に出します。

水を入れる

塗料の量に対して、【うすめ率5%】の量の水を量りとって入れます。

さらに塗料を良くかき混ぜる

さらによくかき混ぜてから塗ります。

試し塗りをする

試し塗りをしてみて、まだ塗りづらい場合にはまた少量の水を足してからまた試し塗りをします。
うすめ率を徐々に上げて、塗りやすい粘度に調整するのが、塗料を上手にうすめるコツです。

塗料をよく吸う素材を塗る場合のうすめ方

木材やコンクリート・モルタルのように水をよく吸い込む素材を塗る際は、規定のうすめ率を超えてうすめた塗料を先に塗ることで塗料の密着がよくなります。いわば裏ワザ的な塗料のうすめ方です。

塗料をかき混ぜる

まずは、塗料をよくかき混ぜます。

塗料を容器から出す

塗るのに必要な量の【半分】を小分け容器に出します。

水を入れる

塗料の量に対して、半量の水でうすめます。【うすめ率50%】

良くかき混ぜてから塗る

さらによくかき混ぜてから塗ります。

規定の希釈率でうすめた塗料を上塗り

一旦乾かしたら、今度は規定のうすめ率の塗料を重ね塗りします。

ただ、塗料がもったいないと感じられる方もいらっしゃると思います。
そこで、「含浸シーラー」という下塗り塗料を使うことをおすすめします。これ1つで、吸い込み止めと密着向上ができるので経済的です。
もちろん、含浸シーラーを塗った後に多めにうすめた塗料を先に塗ると密着力はさらに向上します。


吹き付けで塗る場合のうすめ方

吹き付けで塗る場合のうすめ方

スプレーガンや簡易塗装機などを使って吹付け塗装する場合、当店の水性塗料のうすめ率の目安は【5-15%】です。

一度5%でうすめて試し吹きをしてみてください。出てきた塗料が粉っぽい、または塗料が出ない場合はさらにうすめ率をあげてみてください。

エイジング塗装などの特殊な塗り方をする場合のうすめ方

錆エイジング塗料セットやコンクリートエフェクトペイント(サラサラセット)など、うすづけで色を重ねて塗る特殊な技法を用いる場合には、規定のうすめ率よりもかなり多くの水をいれてうすめることがあります。

ベースの色を塗る

ベースとなる色は規定のうすめ率の塗料を塗ります。

塗料を容器から出す

模様付けに使う塗料を必要な量を小分け容器に出します。

水を入れる

塗料の量に対して、5倍以上の水でうすめます。【うすめ率500%】

エイジング塗装をする

このとき、塗料とうすめ液をよくかき混ぜる必要は必ずしもありません。色の薄いところと濃いところがランダムにつくことで、仕上がりのニュアンスが変わります。

詳しい塗り方は各ページをご覧ください

水性ステインを塗る場合のうすめ方

レジューサーを使って水性ステインをうすめる方法

木目を活かした塗装ができる水性塗料は、基本的には原液でお使いいただけます。
ただ、仕上がりの色味をもう少しうすめの色にしたい場合には、水を少量ずつ混ぜて色を調整することが可能です。

防虫・防腐・防カビの性能を求める方は、水でうすめるとそれらの効果も薄まってしまうため、専用うすめ液レジューサーをご使用ください。

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