砂壁・土壁の塗り方
準備するもの
- 砂壁・土壁をすぐ塗れる塗料と道具セット
- コーキング剤(必要であれば用意)
- ローラー継ぎ柄(必要であれば用意)
- 雑巾、ハタキ等(掃除用にあると便利)
塗装の準備
換気を良くして、汚れても良い服装で作業します。砂壁についたホコリを雑巾やハタキを使って落とします。
ヒビが入っている場合は市販のコーキング剤で埋めます。ヒビに沿ってコーキング剤を出した後、指やヘラで平らになるように伸ばします。コーキング剤は「変成シリコン」か「アクリルシリコン」を使用してください。
養生
塗らないところをマスキングテープなどで保護します。この作業を「養生(ようじょう)」といいます。
角や隅は、しっかりと貼ります。四隅など、フチに合わせて余分なマスキングテープはカッターで切ります。
コンセント等の細かい部分も塗料が染み込まないようにしっかりと養生します。
広くマスキングテープを貼った後、不要な部分をカッターで切り取ると簡単に養生できます。外せるパーツは取ってしまうのも1つの手です。
ドアや窓、家具等の広い範囲を覆う時は、ビニールとテープが一緒になった「布マスカー」を使うと便利です。
マスカーはマスキングテープの上から貼ります。床に敷いた布マスカーはズレやすいので、ビニールの端にマスキングテープを貼り付けてしっかり留めます。
含浸シーラーを下塗り
砂壁・土壁を固める効果がある含浸シーラーを下塗りします。よくかき混ぜ別容器に移し、垂れないように少しずつ塗り広げます。
全体にしっかり塗り終わったら一晩乾かします。
含浸シーラーには木のアクを止める効果もあるので、木部も一緒に塗る場合は同様に含浸シーラーを下塗りします。
※シーラーを塗ったローラーや刷毛は、色を塗る時にそのまま使用しないでください。併用する場合はよく洗ってから使います。別々に塗装道具を用意する方が作業が楽です。
色を塗る(1回目の塗装)
缶を開けるときは、ヘラやマイナスドライバー等を使い、缶を回しながら少しずつフタをこじ開けます。ポリ容器を開ける場合は、フタのフチの部分を全てめくり上げて開けます。
フタを開けたら中の塗料をよくかき混ぜ、塗りやすいように別容器に移します。
少し塗ってみて塗りにくい場合は、塗料に対して5〜10%の水でうすめ、さらによくかき混ぜます。
まずは、刷毛を使って壁のきわやコンセント周り等の細かい部分を塗ります。
続いて、広い面をローラーで塗っていきます。1回目の塗装ではムラを気にせず薄く塗りひろげていき、全体が塗れたら乾かします。乾燥の目安は触っても手に塗料が付かない程度です。
色を重ね塗り(2回目以降の塗装)
1回目の塗装の薄い部分やムラになっている部分を中心にていねいに塗り重ねます。
透けやムラが残る場合は2回以上塗り重ねます。特に白っぽい色や黄色、赤系色は透けやすいので、塗り重ねの回数が多くなりやすいです。
重ね塗りの間は、都度しっかり乾燥させるときれいに仕上がります。
養生を剥がしてタッチアップ
塗料が乾ききる前にマスキングテープを剥がします。マスキングテープが剥がしづらい時は、カッターで切り目を入れると剥がしやすくなります。
塗り残しや塗料がはみ出た箇所があれば修正します。細かい箇所の修正には、小筆を使うときれいに仕上がります。
もし、家具や床など塗りたくない場所に塗料がついてしまった場合は、水拭きですぐにふき取ります。
満足のいく出来栄えになったら、しっかりと乾かして完成です。
完成 古びて暗い印象だった壁がきれいでおしゃれになりました
使用した色:タカラ塗料オリジナルカラー「フレンチグレー」
シミや汚れが目立って古めかしい印象だった和室が、壁を塗り替えるだけでスタイリッシュな空間に生まれ変わりました。
また色を変えたくなったら上から塗るだけでOK。お部屋の模様替えのように、これからも壁の塗り替えを楽しみましょう。